【ワークショップ04/05】「すごい」か「すごくない」か

クラス:ワークショップ

日 時:2015年4月5日(日)・14時~16時30分

場 所:西宮市立勤労青少年ホーム小体育室

参加者:9名

 

内 容

  • 感覚の深め方について解説
    • 「曖昧さ・固さ」⇒「明確さ・柔らかさ」
    • 感覚を深めるためには、刺激を強化せず味わう
  • 足指を感じるワーク(ペアワーク)
  • 足と脚のグルーミング
  • 手と腕のグルーミング
  • 肩を落とすエクササイズ
  • 鳩尾を緩めるエクササイズ(邪氣の吐出)
  • 臍下丹田を活性化するワーク

(休憩)

  • 感覚と意識の関係について解説
    • 感覚へ「明確に」意識を向ける
    • 意識する場所や動きは「自分で」決める
  • 肩の一点を意識して動かす
  • 骨盤の一点を意識して動かす
  • 正坐で丸める・反る動き(骨盤を前後に転がす運動)

(休憩)

  • PLATFORMにおける瞑想状態の定義について解説
    • 「反応」ではなく「選択」できる状態
    • 感情や心理的身体的なショックと同化しない状態
  • 鈴の音を聴く瞑想(心耳を澄ませる)
  • 合掌をして周天呼吸(中心の感覚を深める)
  • 阿吽の呼吸(天と地を繋げる)

(休憩)

  • 呼吸合わせ(呼吸を自分の外側に出す練習)
  • 氣の結び・氣の流れを感じるワーク(ペアワーク)
    • 呼吸合わせをしながら、相手のところまで呼吸を届ける
    • 呼吸が届いたら、そのまま手首を掴ませて一緒に動く
  • 講師による即興舞踊の実演

 

雑 感

今回で第五回となる隔月ワークショップ。

次回でワークショップを自分で開催するようになって丸一年になります。

武道や舞踊の経験のない方にも、そのエッセンスの部分を垣間見ることができるよう毎回工夫をしています。

 

参加対象が「初心者」なわけですから、「それぞれの分野で基本とされている動きをただやってもらえばいい」というわけにはいきません。

初心者にも「自分にとって切実なこと」として感じてもらえるような説明の仕方やワークの展開を考えるのは、正直言ってなかなか骨が折れますが、こんなふうに「未経験者にも届くやり方」を模索する作業は、私自身の理解をよりいっそう深めるうえで、たいへんに役に立っております。

 

ところで、このワークショップはあんまりリピーターがいなくて、毎回ほとんどが新規の方なんですが、だからといって「前と同じ説明」にはあんまりならないです。

というのも、私のほうで説明の仕方がバージョンアップしていくから。

 

参加された方は私の話を聴きながら、「きっとこの人はずっと前から知っていたことを教えてくれているのだろう」と思ったかもしれないですが、違いますよ。

私は基本的に、その場の思いつきと直感を頼りに話すので、「前々から思っていた」みたいに話していることの8割くらいは、その日その場で咄嗟に思いついたことだったりします。

 

「ずいぶんいい加減な奴だ」と思われるかもしれませんが、経験的に言って、こんな風にその場で「あ、そうか!」と氣づいたお話のほうが、前々から練りに練っていた話よりも、物事の本質を的確に捉えているものです。

もちろん、私だっていちおう前もってある程度の準備はしています。

でも、その準備した通りに話してしまうと、だいたいにおいて私自身の思考の限界を超えることができずに終わってしまうんです。

言い換えれば、「自分の頭でもわかりそうこと」を言っただけでフッと言葉が途切れてしまう。

 

「自分にわかるはずのないこと」が思わず口を突いて出るという仕方でブレイクスルーが起こるのは、ほとんどの場合、自分でガチガチに準備してきたものをあっさり捨てて、その場で新しく現れてきた流れに思い切って乗ってみたときです。

ただ、そういう流れというのは、やっぱりちゃんと準備をしてないと見えません。

不思議なんですけど、ろくに下準備をしないで「まあ、なんとかなるべぇ」と暢気に構えていると、「けっきょく自分の中で何の新しい氣づきもなく終わる」という悲惨な結果にしばしば陥ります。

キチッ、キチッと準備をしたうえで、現場に立ったらそれを捨てる。

そうすると、突然流れが見え始めるんです(まあ、やっぱり何も見えなくて絶句しちゃうこともたまにあるけどね、とほほ)。

 

そういう「たまさか現れた流れに思い切って乗る」という在り方が、合氣道の体術においては「居着くことなく自在に動くこと」に繋がるし、またダンスにおいても「瞬間瞬間聞こえてくる音や観客が向ける視線との活き活きとしたコラボレーション」に密接に関わってくると思っています。

ダンスの基礎レッスンで身体を整えるのも、合氣道の稽古で呼吸を調えて心を静めるのも、みんなそのためです。

執着を離れ、「他者の声」に耳を澄ませることができれば、「上手いか下手か」という次元で話を終わらせない動きが、身体で表現できるようになります。

 

昔、私の踊りの師匠である櫻井先生は、ダンスを評する際の言葉遣いについて、「上手い・下手」とか「キレイ・キタナイ」とかではなくて、踊りは「すごい」か「すごくない」かのどっちかなんじゃないかとおっしゃっていたことがありました。

そのことを最近はよく思い出します。

 

次回のワークショップはまた二ヶ月後を予定していますので、たぶん5月の終わりか6月の頭あたりの日曜開催になると思います。

また詳細が決まりましたら、ワークショップの専用ページでお知らせしますので、ご興味がおありの方はチェックしていていただけると嬉しいです。

では、また次回。


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